競馬を楽しむ中で、1番人気の馬ばかりを買い続けるという戦略に興味を持ったことがある方は多いのではないでしょうか。
一見堅実そうに思えるこの方法ですが、実際の回収率や収支がどのような結果になるのか、不安や疑問を感じている方も少なくありません。
本記事では、競馬で1番人気を買い続けることで得られるメリット・デメリットや、具体的な収支シミュレーション、回収率の現実について徹底的に解説します。
1番人気で勝ちやすいのは本当なのか、それとも意外な落とし穴があるのか。
競馬初心者から経験者まで役立つ内容をわかりやすくまとめましたので、競馬で1番人気を買い続ける戦略の真実を知りたい方は、ぜひ続きをご覧ください。
競馬で1番人気を買い続ける場合の回収率と収支の現実

競馬で1番人気の馬は多くの支持を集めており、実際に勝つ確率も高いとされています。
しかし、1番人気の馬だけを買い続けた場合、本当に利益が出るのでしょうか。
様々なデータやシミュレーションをもとに、1番人気を買い続けることのメリットとデメリット、そして実際の収支のリアルな現実を見ていきましょう。
単勝で1番人気を買った場合の勝率
単勝で1番人気を購入した場合、おおむね30%から35%程度の勝率が見込まれます。
これは、10レース購入して3レースから4レース程度で的中している計算です。
一見高い確率に思えますが、残りの6~7レースは外れるため、継続して利益を出すのは簡単ではありません。
レース条件や開催場所、季節によっても勝率は若干上下しますが、基本的な数字として覚えておくとよいでしょう。
複勝で1番人気を買った場合の勝率
複勝で1番人気を買う場合、2着以内、あるいは3着以内に入れば的中となります。
この条件のため、1番人気の複勝的中率は60%から80%にのぼるデータもあります。
これは単勝よりもはるかに高い数字です。
以下は、複数年の中央競馬のデータから算出された1番人気複勝の的中率の例です。
- 中央競馬全体:約70%
- 芝コース:約68%~72%
- ダートコース:約65%~70%
このように高い的中率が強みですが、大きな配当は付きづらいことも特徴です。
1番人気の平均オッズと払い戻し金額
1番人気は多くの人が買うため、オッズが低くなる傾向があります。
日本中央競馬会(JRA)の統計などによると、単勝の平均オッズは2.5倍前後、複勝の場合は1.3~1.5倍が多いです。
以下に1番人気の平均オッズと、1,000円購入した場合の払い戻し金額の例を表にまとめます。
馬券種 | 平均オッズ | 購入金額 | 平均払い戻し |
---|---|---|---|
単勝 | 2.5倍 | 1,000円 | 2,500円 |
複勝 | 1.4倍 | 1,000円 | 1,400円 |
的中しても元本割れになりやすいことがわかります。
買い続けた場合の収支シミュレーション
仮に1番人気の馬を1,000円ずつ100回購入した場合を考えてみます。
単勝なら勝率30%、複勝なら70%の的中率として、平均オッズ通りの払い戻しがあったと仮定します。
- 単勝の例
- 的中数:100レース×30%=30回
- 払い戻し:30回×2,500円=75,000円
- 購入総額:100回×1,000円=100,000円
- 収支:75,000円-100,000円=▲25,000円
- 複勝の例
- 的中数:100レース×70%=70回
- 払い戻し:70回×1,400円=98,000円
- 購入総額:100回×1,000円=100,000円
- 収支:98,000円-100,000円=▲2,000円
このように的中しても、長期的にはマイナスになるケースが多いです。
1番人気買い続けの長期的な回収率データ
JRAのデータや各種競馬分析サイトによると、1番人気のみを買い続けた場合の回収率は単勝で約80%前後、複勝で約90~95%ほどです。
表にまとめると下記の通りです。
馬券種 | 長期回収率(目安) |
---|---|
単勝 | 約80% |
複勝 | 約90~95% |
このデータからわかるように、1番人気を買い続ければ大きな損はしませんが、利益を出すのは難しいのが現実です。
手数料や控除率があるため、理論的にプラスにはなりにくいのです。
1番人気が人気になる理由
1番人気になる馬にはいくつかの共通点や理由があります。
- 過去のレース実績が優れている
- 調教や直前の動きが良いと評価されている
- 人気の騎手や厩舎が担当している
- 競馬新聞やメディアで高評価を受けている
多くのファンや専門家の評価が集中することで1番人気になります。
情報が集まっているため確かに堅実ですが、その分オッズは低く、回収率に繋がりにくい一面があります。
1番人気を買い続けるメリット

競馬で1番人気の馬を買い続けることには、いくつかの大きなメリットがあります。
オッズに振り回されず、シンプルに楽しみたい方にもおすすめできる買い方です。
また、馬券の的中体験を積むことで、競馬の深い魅力を実感しやすくなります。
的中率の高さ
1番人気の馬は、過去の実績や直近の調子、騎手との相性など、総合的に最も信頼されている存在です。
そのため、レースごとの勝率でも他の人気馬に比べて高い傾向があります。
以下の表は、参考までに1番人気と他の人気の馬の単勝的中率の比較例です。
人気順位 | 単勝的中率(目安) |
---|---|
1番人気 | 約30% |
2番人気 | 約18% |
3番人気 | 約12% |
1番人気の的中率は、他の人気と比べてもダントツに高いことが分かります。
特に単勝や複勝では、そのメリットをより実感しやすいです。
心理的安定感
1番人気の馬を買うことで、不安や迷いが少なくなり、心理的な安定感を得られます。
みんなが注目している馬を選ぶ安心感が、競馬をより気軽に楽しむポイントとなります。
初めてのレースや、予想が難しいレースでも1番人気なら納得感を持って馬券を購入しやすいです。
- レース直前に迷いにくい
- 期待外れでも納得できる
- 的中の頻度が高く、楽しみが持続する
このようなメリットによって、競馬の負担感を減らしながら長く楽しめるのも大きな特長です。
初心者でも実践しやすい買い方
1番人気を買い続ける方法は、難しい予想や高度な分析が苦手な初心者でも、比較的手軽に実践できます。
レースごとに指数やデータを細かく読み解く必要がなく、現場での判断もしやすいです。
また、シンプルな買い方のため資金管理もしやすいという利点があります。
競馬経験が浅い方にとっても、馬券の購入を通じてレースそのものへの興味がどんどん深まっていきます。
まずは1番人気を買い続けてみて、慣れてきたら徐々に他の馬券の買い方にも挑戦すると良いでしょう。
1番人気を買い続けるデメリット

競馬で1番人気の馬を買い続ける方法は、一見すると当たりやすいように感じられますが、いくつかの明確なデメリットがあります。
多くの初心者が陥りやすい落とし穴が存在するため、リスクや期待値についてしっかり理解することが大切です。
低配当による利益の伸び悩み
1番人気の馬が勝つ確率は高い傾向にありますが、その分オッズが低く設定されることがほとんどです。
これによって的中しても払い戻し金額が少なく、大きな利益を得るのが難しくなります。
- 的中しても元本割れになる場合がある
- 長期間続けても利益が大きく伸びにくい
- 他の人気薄の馬を選んだ方が高配当を狙える
コツコツ当てたい人には向いているものの、一度の的中で大きな利益を狙いたい人には不向きな戦略と言えるでしょう。
長期的に勝ちにくい仕組み
競馬は胴元(主催者)が控除率を設けて運営しているため、どのような買い方をしても長期的に全体の利益は少しずつ削られていきます。
特に1番人気だけを買い続ける場合、次のようなデータが示しています。
買い方 | 回収率(例) |
---|---|
1番人気だけ購入 | 約80%~90% |
様々な人気馬を組み合わせ | 85%前後 |
このように、長く続ければ続けるほど、確実に自分のお金が減っていく仕組みになっています。
オッズ変動によるリスク
投票締切直前で大きな金額が1番人気に集まることがあり、オッズが突然下がってしまう場合があります。
これにより、思っていた配当よりもかなり低くなることも少なくありません。
当初は期待できるオッズだったのに、結果的には低配当になりがっかりしてしまうケースが多いです。
また、急なオッズ変動は、以下のようなリスクにつながります。
- 的中しても利益が大幅に減る
- 回収率を下げる要因となる
- 予想外の損失が出やすい
常に最新のオッズを確認して購入することが重要ですが、急激な変動には注意が必要です。
1番人気を買い続ける際の重要なポイント

1番人気の馬を継続して購入する場合、ただ単純に人気だけを頼りにしていては安定して勝つことは難しいです。
勝率や回収率を意識しつつ、複数の要素をしっかり確認することが、長期的なプラス収支につながります。
レース選びの基準
全てのレースで1番人気を買い続けるのではなく、レースの種類や条件を選ぶことが大切です。
特に、出走頭数が少なすぎたり多すぎたりするレース、重賞などのハイレベルなレース、季節や天候による馬場状態の変化が激しいレースなどは注意が必要です。
おすすめレースの選び方として、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 地方より中央競馬、特に平場戦や条件戦が安定しやすい
- 16頭立て以上の多頭数レースを避ける
- 重賞やG1レースは参考データが多いときのみ積極的に
オッズの確認
1番人気でもオッズが極端に低い場合、仮に的中しても回収率が大きく下がることがあります。
オッズが1.1倍~1.5倍のようなレースは、馬券を当てる難易度のわりにリターンが少なくなりやすいです。
逆に2倍以上になると他馬との実力差が小さいことも多く、人気ほどの信頼性がないこともあります。
オッズ範囲 | 推奨度 | 理由 |
---|---|---|
1.1~1.5倍 | 低い | 的中しても回収率が低下しやすい |
1.6~2.0倍 | 中 | 多少のリターンは見込めるがリスクもやや高い |
2.1倍以上 | 状況次第 | 人気ほどの信頼度がない場合もある |
騎手や馬の状態チェック
安定して勝ち続けるためには、出走する馬や騎手の状態を細かくチェックする習慣がポイントです。
調子落ちや直前のトラブル、最近の成績不振などを見落とすと、不意な凡走で痛い目に遭うこともあります。
チェックすべき主なポイントは次の通りです。
- 最近3走の成績や着順
- 過去同条件での得意不得意
- 騎手のコース適性や当該競馬場での勝率
- 直前の調教内容や馬体重の増減
これらを確認しつつ、疑わしい点があれば無理に1番人気を買い続けないことも大切です。
1番人気以外で理想的な買い方を目指す方法

競馬で1番人気を買い続けると、どうしてもオッズが低くなりがちで高い回収率を維持するのが難しくなります。
だからこそ、1番人気以外に注目して馬券戦術を磨くことが大切です。
人気と実力が必ずしも一致しないことも多く、思わぬ高配当も狙えます。
ここでは、1番人気以外で理想的な買い方を目指すための具体的なコツを紹介します。
人気と実力のギャップを狙う
オッズは多くの人の予想が反映されたものですが、馬の本当の実力と人気がずれているケースも少なくありません。
そこで大切なのが、人気に惑わされず成績や調教、レース展開をしっかりチェックして実力が評価されていない馬を探すことです。
- 前走で不利を受けて着順が悪かった馬
- 得意なコースや距離に出走した馬
- 休養明け2戦目で調子が上向きな馬
このようなポイントを意識して馬をピックアップすることで、高配当を狙いつつ馬券的中もグッと近づきます。
回収率アップ狙いの組み合わせ馬券
1番人気以外の馬を狙うなら、組み合わせ馬券の活用がとても有効です。
単勝や複勝に加え、馬連・ワイド・三連複などさまざまなフォーメーションを検討しましょう。
馬券の種類 | メリット | 狙い方の例 |
---|---|---|
馬連 | 的中しやすく、配当も安定 | 1番人気以外の本命と実力穴馬の組み合わせ |
ワイド | さらに的中率アップ | 中穴〜人気薄の2頭を組み合わせて狙う |
三連複 | 高配当が狙える | 本命+実力馬+人気薄 |
的中率と回収率のバランスを考えつつ、複数の馬券種を使い分けるのがおすすめです。
データを活用したレース分析
感覚や勘に頼るのではなく、客観的なデータを使ったレース分析も非常に大事です。
例えば、馬場状態ごとの成績や枠順、脚質別の傾向、騎手や厩舎の成績データを参考にしましょう。
また最近では専門誌や競馬サイトでも詳細なデータが豊富に公開されています。
以下のようなデータ分析項目をチェックすることで、自信を持った予想が立てやすくなります。
- 馬自身の過去成績・コース適性
- パドックでの状態や体調
- 競走成績と人気の関係性
- 騎手や厩舎ごとの得意パターン
データ分析を味方につけて、1番人気以外でも十分に勝てる買い方を目指しましょう。
1番人気を買い続けたときの収支傾向と勝つための考え方

ここまで「競馬 1番人気 買い続ける」ことについて、さまざまなデータや分析方法を見てきました。
最後に、これまでの内容を踏まえて記事のまとめを行います。
競馬において1番人気に支持される馬は実力や近走成績が安定していることが多く、的中率は比較的高めです。
しかし、単勝オッズが低いため回収率には限界があることが多く、長期間買い続けた場合にプラス収支を出すことは難しい傾向があります。
それでも、競馬を長く楽しむうえで「1番人気のみを狙うシンプルな買い方」は、無理のない資金管理や冷静な判断力を鍛えるきっかけになるでしょう。
一方で、大きく勝ちたいと考えるなら、オッズや馬券の種類ごとに購入方法を工夫することや、複数のファクターを掛け合わせた馬選びが重要です。
今回紹介したポイントを参考に、楽しみながら自分らしい競馬のスタイルを見つけてください。
1番人気を活用しつつ、無理のない範囲で賢くチャレンジしてみましょう。