競馬の予想をする際、「上がりタイム」が気になるけれど、うまく活用できていないと感じていませんか。
上がりタイムの見方や使い方を知らないままでは、本当に買うべき馬を見逃してしまうこともあります。
そんな悩みを持つあなたに、競馬における上がりのタイムの計測方法や、速い上がりを持つ馬の特徴、さらには予想や馬券的中率との関係までわかりやすく解説します。
この記事では、競馬における上がりタイムを軸に、勝負に役立つデータ分析や競馬場ごとの傾向、そして実践的な活用法までを網羅します。
ぜひ最後までご覧いただき、競馬予想に新たな視点を取り入れてください。
競馬における上がりの活用法

競馬における「上がり」とは、レースの最後の直線部分で馬が見せる伸び脚や、その区間で計測されるタイムを指します。
近年はこの上がりのタイムが勝敗を大きく左右することも多く、競馬予想や馬券購入の際に注目される重要な指標となっています。
上がりのタイム計測方法
上がりのタイムは、レースのラスト3ハロン(約600メートル)や4ハロン(約800メートル)区間の走破タイムを計測して算出されます。
JRAをはじめとした日本の競馬では、主にラスト3ハロンのタイムが公式記録として発表されるのが一般的です。
ゴールまでの600メートル手前地点を通過した瞬間からゴールまでのタイムを自動計測されたものが上がり3ハロンのタイムとなります。
このタイムは出走馬ごとに個別に計測され、公式情報や競馬新聞、専門誌などで確認することができます。
上がりの速い馬の特徴
一般的に上がりのタイムが速い馬にはいくつかの特徴が見られます。
- 瞬発力が高いタイプの馬が多い
- 末脚勝負向きの血統や脚質を持つ傾向がある
- 道中は無理なく脚をためる走りをしている
- コース取りや鞍上のタイミングもうまく合致している
- 展開によっては後方一気の追い込みが決まりやすい
これらの馬は特定のレース条件下で高いパフォーマンスを見せるため、末脚勝負になりやすいコースや展開のレースでは特に注目されます。
上がりを参考にした予想のやり方
上がりタイムを予想に活用する場合、以下のポイントに注目するとよいでしょう。
- 過去レースの上がり3ハロンタイムを比較し、安定して速いタイムを出している馬をチェック
- その日の馬場状態や展開を予想し、末脚が生きるかどうか吟味する
- 同じコースや距離で上がりの速かった馬に着目する
- 上がりタイムが良くても着順につながっていないケースもあるため、レース映像や評価と合わせて確認
こうした点を意識することで、より精度の高い予想や馬券買いに結び付けやすくなります。
上がりと馬券的中率の関係
過去のデータを見ると、上がり3ハロンタイムが最速だった馬が上位に入る確率は高くなります。
特に芝レースでは末脚が決め手になる展開も多いため、上がりが速い馬を軸にすると馬券的中率を上げやすくなります。
上がり順位 | 3着以内率 | 勝率 |
---|---|---|
1位 | 約60% | 約30% |
2位 | 約40% | 約15% |
3位 | 約30% | 約10% |
ただし、ダートレースや前残りの展開になると上がりタイムの重要性はやや下がるため、展開や条件にも注意しましょう。
上がりの過去データの調べ方
上がりの過去データはJRAの公式ホームページや各種競馬情報サイト、競馬新聞・専門誌などで簡単に調べることができます。
また、スマートフォンアプリやデータベースを活用すれば、出走全馬の上がりタイムやランキングも手軽にチェック可能です。
特定の馬の得意条件や、得意・不得意な馬場傾向なども合わせて分析ができるので、予想の根拠を深めるのに非常に役立ちます。
レース条件による上がりの異なり方
上がりタイムは天候や馬場状態、距離、レースの展開などによって大きく左右されます。
たとえば、良馬場の芝コースでは全体的に上がりが速くなりやすいですが、重馬場や不良馬場ではタイムがかかりやすくなります。
ダートコースや短距離戦では前半からペースが上がるため、上がりの数字だけで判断すると見落としがちになる馬もいるでしょう。
レースごとの条件をしっかり把握し、単純に上がりタイムが速い/遅いだけで評価せず、全体の流れや展開と合わせて判断するのがおすすめです。
上がりタイムが重要視される理由

競馬における「上がりタイム」とは、レース終盤の一定区間(通常は最後の3ハロン=約600メートル)で各馬が記録したタイムのことを指します。
このタイムが注目されるのは、ゴール直前の追い比べや直線での逆転劇が、競馬の醍醐味であるためです。
上がりタイムは瞬発力や持久力など、馬の総合的な能力を示す指標であり、勝負どころでの脚質や位置取りの巧拙も評価できます。
また、レース結果だけでなく、次走の予想や馬券戦略を考える際の大きな手掛かりとなるため、多くのファンや関係者が重視する要素です。
末脚の評価指標としての役割
上がりタイムは、特に馬の「末脚」を評価するために使われています。
末脚とは、レースの最後にどれだけ加速して伸びたかという能力を示します。
強烈な末脚を持つ馬は、たとえ道中で後方にいても直線で一気に順位を上げることができるため、上がりタイムの数字が良いほど期待値が高まります。
- ラストスパートの力強さ
- スタミナの持続力
- 他馬を追い抜く瞬発力
このように、上がりタイムは馬のポテンシャルを客観的に知るための大切な判断材料とされます。
レース展開と上がりの意味合い
上がりタイムは単純に速ければ良いというものではなく、レース展開によっても大きく意味合いが異なります。
例えば、スローペースの場合は、後方に待機していた馬が直線で一気に加速しやすくなり、上がりタイムが速くなる傾向です。
一方、ハイペースで消耗戦になると、終盤でも脚を残している馬自体が少なく、上がりタイム自体も遅くなることがあります。
こうした違いを把握したうえで上がりタイムを読むことで、より正確に馬の本来の能力を評価することができます。
レース展開 | 上がりタイムの傾向 | 注目点 |
---|---|---|
スローペース | 上がり速くなりやすい | 直線勝負型の馬が有利 |
ハイペース | 上がりが遅くなりがち | 持久力型の馬に注目 |
強い馬の見極めに使う意義
上がりタイムは、単に足の速さを示すだけでなく、総合的に「強い馬」を見極める指標として重要な役割を果たします。
なぜなら、競馬にはさまざまなコースや展開が存在し、すべての条件下で安定して上がりタイムが速い馬は、どのレースでも実力を発揮できる可能性が高いからです。
- 他馬と比較して上がり1位・2位を継続している馬は信頼度が上がる
- 前走で不利があっても上がりが優秀なら次走で穴馬として注目できる
- 人気薄でも上がりが良ければ馬券の狙い目となる
このように、上がりタイムを上手に使うことで、人気や実績だけに頼らず、データを根拠にして有力馬の見極めや穴馬の発見につなげることができます。
競馬場ごとの上がり傾向

競馬で「上がり」とは、レース終盤の直線で各馬がどれだけ速い脚を使えたかを示す重要な指標です。
馬場やコース形態によって、上がりの傾向には大きな差があります。
主な中央競馬場ごとに特徴を理解しておくと、予想の精度がぐっと高まります。
東京競馬場
東京競馬場の最大の特徴は、最後の直線がとても長い点です。
そのため、直線で一気に加速できる馬が有利になる傾向があります。
特に芝コースでは上がり3ハロン(残り600m)のタイムが抜群に速い馬が勝利につながりやすいです。
一方で、後方から差すタイプの馬も狙いやすい舞台です。
- 最後の直線は約525mとJRAで最長
- ペースが落ち着くとスローペースの瞬発力勝負になることも多い
- 差し・追い込み馬が台頭しやすい
中山競馬場
中山競馬場はゴール前に坂があり、小回りコースであることが特徴です。
そのため、単純な瞬発力勝負にはなりにくく、機動力やしぶとさが問われます。
逃げ・先行馬が粘り込むケースが目立つ一方、上がりがそこまで速くならないこともよくあります。
コーナーを上手く立ち回れる器用さも大切です。
コース | 直線距離 | 特徴 |
---|---|---|
芝1200m | 310m | スピード勝負・持続力重視 |
芝2000m | 310m | 坂越えパワー・ポジション重要 |
阪神競馬場
阪神競馬場は内回りと外回りの2つのコースがあります。
外回りコースは直線が長く、東京に近い上がり勝負になることが多いです。
逆に内回りはコーナーがきつく、持続力とコーナーで加速できる馬が有利となります。
また、ゴール前にも高低差の大きい急坂があるため、末脚だけでなくスタミナやパワーも重要です。
京都競馬場
京都競馬場の芝コースは直線も長く、全体的に上がりの速い時計が出やすいです。
特に外回りコースでは、最後までしっかり伸びる馬が目立ちます。
一方、内回りコースではコーナーでの加速や器用さが生きる場面もあります。
開催時期や馬場状態によって上がりの傾向が変わることも多いため、その時々の傾向を把握するのが馬券攻略のコツです。
上がりタイムと騎手・調教師の関係性

競馬において「上がりタイム」はレース終盤の脚の速さを示す重要な指標です。
この上がりタイムには、騎手や調教師の手腕が大きく影響してきます。
騎手のレース運びや仕掛けどころ、そして調教師が日々行う調教などさまざまな要素が絡み合い、上がりタイムが生み出されています。
これらの関係性を知ることで、より深く競馬を楽しめるようになります。
騎手による仕掛けどころと上がり
上がりタイムを左右する最大の要素のひとつが、騎手がどの地点で仕掛けを始めるかです。
タイミングよく追い出しをかければ、馬の持つ末脚を最大限に引き出せますが、早仕掛けや遅仕掛けになってしまうと最後の伸びが鈍くなってしまうこともあります。
特に、直線でのポジションや前の馬との間隔、ペース配分なども仕掛けのタイミングに密接に関わっています。
代表的な仕掛けのタイミングは以下の通りです。
- コーナー手前で早めに動き始める
- 直線に向いてから一気に追い出す
- ペースが遅い場合は先行策で脚をためる
- 後方待機から大外一気で勝負に出る
これらの仕掛けどころは、馬の特性やレース展開によって選ばれます。
調教での上がり強化ポイント
調教師は、馬がレース終盤でも力を発揮できるよう体力やスピード持続力を高める調教を行います。
具体的には、終い重点と呼ばれる調教を取り入れ、ラスト1ハロンや2ハロンでグッと加速できるようなメニューを組みます。
坂路やウッドコースでの追い切りも多用され、持久力や瞬発力の強化が重視されます。
また、馬の個性に合わせて調教内容を調整することもポイントです。
調教方法 | 目的 |
---|---|
坂路調教 | パワーと持久力強化 |
終い重点追い切り | ラストの伸び・瞬発力強化 |
ウッドコース走行 | 高負荷でバランスよく鍛える |
こうした調教の積み重ねが、実戦での上がりタイムに直結します。
騎手別の上がり傾向チェック
騎手ごとに上がりタイムへのアプローチには違いがあり、これを知ることで馬券検討も楽しくなります。
例えば終いにかけて確実に追うタイプや、積極的に早めの仕掛けで上がり勝負に持ち込むタイプなど、そのスタイルは多彩です。
騎手別上がり傾向は次のような観点からチェックできます。
- 上がり3ハロンタイムの平均値
- 上がり最速率(そのレースでの上がりトップ回数)
- 直線だけで順位を大きく挙げる傾向の有無
- 得意なコースや条件
データサイトでは騎手ごとの上がりタイムの一覧表を確認できるため、注目のレースでは過去データをチェックしておくと予想の参考になります。
データ分析で身につく上がりの見抜き方

競馬において「上がり」は、レース終盤の末脚を評価する重要な要素です。
データ分析を活用すれば、単なる直感ではなく理論的に上がりを見抜く力が養われます。
上がりを正しく見極められると、軸馬選定や好配当狙いにもつながります。
ラップタイムから上がりを把握する方法
ラップタイムとは、レース全体を数ハロンごとに分割した区間ごとのタイムを指します。
各馬の脚質や終いの伸びを知るためには、ラップタイムの変化に注目することが大切です。
特に「最後の3ハロン」や「4ハロン」のタイムが速い馬は、上がり勝負に強い傾向があります。
以下のようなラップタイムの読み方を覚えると分析がしやすくなります。
ラップ区間 | 注目ポイント |
---|---|
スタート直後(前半) | ハイペースかスローペースか判断 |
中盤 | 流れが落ち着くかどうか |
終盤(上がり3F) | どれだけ加速できているか |
このように、ラップタイム全体のバランスを分析することで、本当に上がりが切れる馬を把握できるようになります。
過去レース傾向の分析
過去のレース結果を調べると、コースごとやレースごとに上がりの傾向が異なることがわかります。
たとえば、直線の長いコースでは上がり勝負になりやすく、逆に短いコースではペース配分が重要になる傾向があります。
また、天候や馬場状態も上がりに大きく影響します。
- 良馬場:後方からの末脚が決まりやすい
- 重馬場:先行馬やパワー型に有利になりやすい
- 開催時期:芝やダートの状態によって上がりの速さに変化が出る
このような過去データをもとに、上がり重視の馬やパターンを見抜くことが上達のコツです。
穴馬探しでの上がり活用術
人気薄の馬を狙う際にも、過去の上がりタイムは大きなヒントになります。
直近のレースで上位に入らなかった場合でも、「上がり3ハロン」で最速タイムを記録していた馬は軽視禁物です。
なぜなら、展開や位置取りひとつで一変する可能性があるためです。
具体的な攻略法としては以下のようなものがあります。
- 出遅れや不利があった馬の上がりに注目する
- 前走の上がりが優秀だが着順が悪い馬をピックアップする
- コース替わりや距離延長で上がり性能が活きる馬を探す
データを積み重ねるほど、思わぬ高配当馬の発見につながります。
競馬予想における上がり重視の姿勢

ここまで競馬における上がりについて解説してきましたが、上がり重視の予想スタイルには多くのメリットがあります。上がりタイムが優秀な馬は、レース終盤でしっかりと脚が使えていることが証明されており、勝負どころでの伸びに期待が持てるためです。
また、近年の多くのレースでは最後の直線が決め手となる展開も多く、上がり上位の馬が好結果を残しやすい傾向が見られます。特に直線の長いコースやスローペースの競馬では、上がりの脚が鋭い馬が優位に立つケースが増えています。
一方で、あくまでも上がりタイムは「参考材料のひとつ」として考えることも大切です。レース展開や馬場状態、騎手の特徴など、総合的に判断することで精度の高い予想が可能になります。上がりを重視しつつも、柔軟な発想を持って競馬予想に臨むことが、的中率アップのカギとなるでしょう。