競馬で全通り買いを徹底検証|損益やメリット・デメリットを実例付きで解説!

ゴール直前で全力疾走する競走馬と騎手
馬券戦術

競馬でどの馬券を買ってもなかなか的中しない…こんな悩みを持ったことはありませんか?

「全通り買いなら必ず当たるから儲かるのでは?」という疑問は、多くの競馬ファンが一度は抱くものです。

しかし、全通り購入には思わぬ落とし穴やリスクも潜んでいます。

この記事では、競馬の全通り買いの意味や仕組み、実際のコストや回収率など、知っておくべきポイントを徹底的に検証します。

無駄な損失を防ぎながら、あなたの馬券購入に役立つ具体的なノウハウをお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

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競馬で全通り買いは儲かるのか徹底検証

スタンドが印象的な快晴の競馬場の建物

競馬で「全通り買い」とは、馬券のすべての組み合わせを購入する戦略です。

当たる確率は100%に近づきますが、かかった費用と払い戻しのバランスが重要になります。

全通り買いは必ずしも儲かる方法ではなく、レースや券種による特徴を理解することが大切です。

全通り買いの意味と仕組み

全通り買いとは、特定のレースの馬券において、考えられるすべての組み合わせを網羅して購入する方法です。

単勝であればすべての出走馬を、馬連や三連単などでは予想できる全ての組み合わせにベットします。

どの馬が来ても当たり馬券を持つことになるため、理論上は必ず的中します。

しかし、すべての組み合わせを買うためには購入金額が大きくなりやすく、払戻し金額が購入金額を上回るかどうかが最大のポイントです。

券種ごとの全通り購入の特徴

  • 単勝や複勝は点数が少ないので全通り買いでも費用が比較的低くなります。
  • 馬連やワイド、馬単になると組み合わせが増え、費用も増加します。
  • 三連複や三連単では組み合わせ数が極端に多くなるため、全通り買いのリスクが非常に高くなります。
  • 各券種に応じて当たる確率やリターンも異なります。

例えば三連単12頭立てのレースでは、全通り買いの場合数千点を買う必要があるため、資金面での負担が重くなります。

全通り買いに必要な資金

全通り買いにかかる資金は、券種と出走頭数によって大きく変わります。

券種 組み合わせ数(12頭立て) 1点100円の場合の必要資金
単勝 12 1,200円
馬連 66 6,600円
三連複 220 22,000円
三連単 1,320 132,000円

このように出走頭数が増えると組み合わせ数は急激に増加し、資金も膨大になります。

各券種で全通り買いした際の回収率

全通り買いをした場合、基本的な回収率は「払い戻し率」がベースとなります。

日本の公営競馬ではおおよそ75%前後が払い戻しに充てられます。

つまり、全通り買いを長く続けると、理論的には約25%が手数料として引かれるため、回収率は75%程度に収束します。

一時的に高額配当が当たった場合や、極端に人気薄が上位になった時だけ例外的に黒字になることがありますが、基本は損をする仕組みだと言えます。

全通りが有効となるレース条件

全通り買いで利益を出すためには特定の条件が必要です。

例えば極端な大荒れが予想されるレース、高配当が頻発する傾向のある特殊レースなどが該当します。

また、出走頭数が少なく、組み合わせが限られている場合などは資金面の負担が比較的軽くなります。

人気馬が飛ぶ可能性が高いときは、全通り買いでも利益が出るケースが稀にありますが、ほとんどの場合は資金負担が回収額を上回りがちです。

全通り買いを実際に行った検証結果

実際にJRAの過去レースデータで三連単全通り買いをシミュレーションしたところ、年間を通して回収率は約73〜75%という結果になりました。

馬連や馬単でも同様に、長期的には払い戻し率に近い数字となり、やはり利益は出ていませんでした。

一部で大荒れ配当を的中させて黒字となったレースもありましたが、年間を通すとほぼ必ずマイナスになります。

このことから、全通り買いは「必ず儲かる買い方」ではないと結論づけられます。

競馬券種ごとの全通りの買い目数とコスト

観客が見守る中ゴールを目指して走る競走馬の集団

競馬ではさまざまな券種が用意されており、それぞれ全通りの買い目数や必要となる金額が異なります。

自分の予算や狙いたい配当、リスクとのバランスを考えて券種を選ぶことが大切です。

単勝の全通りの点数と金額

単勝は、出走馬の中から1着になる馬を1頭選ぶ馬券です。

出走馬すべてを全通り購入する場合、点数は出走頭数と同じになります。

たとえば、12頭立ての場合は12点、18頭立てなら18点です。

1点100円で購入した場合、コストは頭数×100円となります。

頭数 買い目数 購入金額(1点100円)
10頭 10点 1,000円
12頭 12点 1,200円
18頭 18点 1,800円

馬連の全通りの点数と金額

馬連は、1着と2着になる2頭を順不同で当てる馬券です。

馬連を全通り購入する場合は、組み合わせの計算方法として「n×(n-1)÷2」で求めます。

たとえば、12頭立ての場合は12×11÷2=66点、18頭立てなら18×17÷2=153点となります。

  • 10頭立て:10×9÷2=45点(4,500円)
  • 12頭立て:12×11÷2=66点(6,600円)
  • 18頭立て:18×17÷2=153点(15,300円)

馬連の全通り買いは思った以上に点数が多くなりやすいので、購入前にしっかり計算しましょう。

三連単の全通りの点数と金額

三連単は、1着から3着までを着順通りに的中させる馬券です。

全通りの買い目数は「n×(n-1)×(n-2)」で計算します。

たとえば、12頭立てだと12×11×10=1,320点、18頭立てなら18×17×16=4,896点です。

頭数 買い目数 購入金額(1点100円)
10頭 720点 72,000円
12頭 1,320点 132,000円
18頭 4,896点 489,600円

三連単は全通りを買うための金額が非常に大きくなる点に注意しましょう。

WIN5の全通りの点数と金額

WIN5は、指定された5つのレースすべてで1着馬を当てる馬券です。

各レースの出走頭数の全組み合わせを掛け算して求めます。

たとえば5レースすべて12頭立てなら「12×12×12×12×12=248,832点」です。

1点100円で購入した場合、24,883,200円のコストが必要になります。

現実的ではありませんが、すべての組み合わせを購入する場合は膨大な点数と金額になります。

全通り買いを活用しやすいレースの選び方

スタンド前を先頭で駆ける競走馬と追走する集団

全通り買いは全馬券パターンを網羅できる戦略ですが、闇雲に使うと思わぬ損失につながる場合もあります。

効果的に全通り買いを活用するためには、どのようなレースで使うかを見極めることが大切です。

以下のようなポイントを押さえることで無駄な出費を抑えつつ、高配当を狙うチャンスを広げることができます。

本命不在のレースの特徴

明確な実力上位馬がいない混戦ムードのレースでは、全通り買いが有効に働きやすいです。

単勝や複勝のオッズが割れている場合、誰が1着になってもおかしくない状況なので、穴馬が絡む波乱の結末が期待できます。

  • 人気馬の実績や安定感に疑問がある
  • 直前の調教内容や馬体重の変化に不安がある
  • 過去の対戦成績が拮抗している

こういった要素が重なったときは、予想が難しい分だけ全通り買いのメリットが生まれやすいと言えるでしょう。

重馬場・不良馬場での判断基準

馬場状態が「重」や「不良」など悪化している場合も、全通り買いの活用価値が高まります。

なぜなら、普段の実績では測れない馬ごとの適性が大きく影響するからです。

馬場状態 予想の難易度 波乱度
低め
高め 中~大
不良 非常に高い

特に、どの馬も重馬場の経験が少ない場合は、人気薄の台頭や波乱が頻発します。

予想が難航するレースでは思い切った全通り買いが奏功するかもしれません。

未勝利戦や1勝クラスでの特徴

キャリアの浅い馬同士で争う未勝利戦や1勝クラスのレースは、力関係の見極めが難しいのが特徴です。

こうした条件戦では、データ面での比較がしにくく、人気と実力が一致しづらい傾向があります。

特に注意したいポイントは以下のとおりです。

  1. 新馬や未勝利馬は前走の内容や調教の動きにバラつきが大きい
  2. 展開やコース適性次第で結果が大きく変動する
  3. 全通り買いによる高配当のチャンスが増える

資金管理を徹底しつつ、予想が難解な分だけ全通り買いの魅力を最大限に活かしたい場面です。

少頭数と多頭数レースの違い

全通り買いはレースの出走頭数によってコストや配当期待値が大きく変わります。

少頭数(6~8頭程度)の場合は組み合わせが少ないため、資金負担が比較的軽くなりますが、その分高配当を狙うのは難しいです。

一方、多頭数(14頭以上)になると組み合わせが膨大に増えるため資金が多く必要となりますが、思わぬ高配当が飛び出すケースも増えます。

自分の予算と狙いたい配当を踏まえて、全通り買いを実施するレースの頭数バランスをしっかり考慮しましょう。

競馬で全通り買いをするメリット

直線で抜け出す四頭の競走馬と白熱するレース

競馬で全通り買いをするという方法には、独自の魅力とメリットが存在します。

すべての組み合わせを購入するため、ほかの買い方では得られない体験やチャンスもあります。

ここでは、競馬で全通り買いを選ぶメリットについて解説します。

的中の確実性

全通り買いは、その名の通りすべての馬券の組み合わせを購入します。

そのため、理論上は必ず馬券が的中します。

特に枠連や馬連、三連単など、的中させるのが難しい券種でも必ず当たるという安心感が得られます。

初心者やどうしても的中体験を味わいたい方には大きなメリットと言えます。

券種 組み合わせ数 的中のしやすさ
単勝 出走頭数 全通り買いで100%
三連単 頭数×(頭数-1)×(頭数-2) 全通り買いで100%

予想不要の気軽さ

全通り買いは馬券の予想をする必要がありません。

自分の予想力や知識に自信がなくても、手軽に競馬を楽しむことができます。

また、複雑な予想に頭を悩ませることなくレースに集中できる点も魅力です。

以下のようなシーンで、予想不要の全通り買いが役立ちます。

  • 友人や家族と気軽にレースを楽しみたいとき
  • 普段と違う競馬の遊び方をしたいとき
  • 予想に疲れてリフレッシュしたいとき

高配当的中のチャンス

競馬ではたまに大穴が的中し、高額配当が出ることがあります。

通常の購入方法では想像もつかない組み合わせが来たとき、全通り買いならその組み合わせも必ず押さえられています。

結果的に高配当の馬券を手にするチャンスが広がります。

もちろん、その分購入費用も増えますが、「万馬券」や「十万馬券」などを狙う上での魅力は十分です。

競馬で全通り買いをするデメリット

花のゲート前で接戦を繰り広げる競走馬たち

競馬において全通り買いとは、対象となる全ての組み合わせを購入する方法です。

どれかが必ず当たるという安心感はありますが、実際にはさまざまなデメリットが存在します。

購入資金の増加

全通り買いをする場合、組み合わせの数だけ馬券を購入しなければなりません。

特に三連単や三連複などの券種では、組み合わせが数百、数千通りになることも珍しくありません。

これにより、一回のレースでも非常に多額の購入資金が必要になります。

  • 三連単の場合の全通り数:該当する馬の数×(該当馬-1)×(該当馬-2)
  • 三連複の場合の全通り数:組み合わせ計算による
  • 馬を選ぶ頭数が多いほど一口あたりの費用も増える

例えば10頭立ての三連単だと、720通りもの購入が必要となります。

回収率の低下リスク

全通り買いは当たりが確実に出ますが、配当が低かった場合や人気の組み合わせが的中した場合に損失が発生しやすくなります。

購入通り数 1点あたりの金額 合計購入額 当選配当 回収率
720 100円 72,000円 20,000円 約28%
120 100円 12,000円 8,000円 約67%

このように、的中はしても購入額を回収できないケースが多発します。

特に人気が割れていないレースでは、損失が大きくなりやすいのです。

継続的な利益の難しさ

一時的に大きな配当を得られることもありますが、全通り買いは長期的な利益の視点で見ると安定しません。

高額配当を狙っても、投入資金を考えるとトータルでプラスにすることは非常に難しいです。

また、以下のようなデメリットもあります。

  • 資金が尽きやすい
  • 精神的な負担が増える
  • レースごとに購入額が大きく変わるため計画的な運用がしづらい

趣味として楽しむ範囲を超えてしまうと、長期的には損失が膨らむリスクをはらんでいます。

全通り以外で狙えるおすすめの馬券購入法

接戦を繰り広げる芝コースの競走馬たち

競馬で全通り買いは確実に当てにいける反面、コストがかかりやすく効率的とは言えない場合もあります。

そこで、ここでは全通り以外で賢く馬券を楽しみたい方に向けて、おすすめの購入法を紹介します。

ボックス買いの活用

ボックス買いは、選んだ馬同士のさまざまな組み合わせを自動的にカバーできるため、初心者にも人気の方法です。

たとえば三連複ボックスなら、好きな3頭や4頭を選べば、その馬同士の着順に関係なく的中を狙えます。

ボックス買いのメリットは、最小限の馬を選ぶだけで多くのパターンを自然にカバーできる点にあります。

以下のような使い方がおすすめです。

  • 展開が読めず配当が割れそうなレースで使う
  • 自分の「好きな馬」を組み合わせる楽しさを味わいたいとき
  • 少数立てのレースや、上位人気馬の実力が拮抗している場合

ただし頭数が増えると点数も増えるので、券種や選ぶ馬の数には注意が必要です。

フォーメーション買いの戦略

フォーメーション買いは、1着、2着、3着に異なる組み合わせで馬を配置し、それぞれの可能性を効率よく抑えられる買い方です。

特に三連単や三連複などの高配当券種で威力を発揮します。

フォーメーション例 特徴
1着:本命馬、2着:対抗、3着:穴馬 本命重視+高配当狙い
1着:複数頭、2着:複数頭、3着:総流し 抜け目防止
1着:1頭、2着:穴馬数頭、3着:流し 本命一本釣り+波乱狙い

フォーメーションを使うことで資金を分散しつつ、本命や穴馬をうまく組み合わせて効率よく配当を狙えます。

資金配分によるリスク管理

馬券購入では、資金の配分を工夫することで無理のない範囲で競馬を長く楽しむことができます。

具体的には、以下のような資金配分方法があります。

  1. 購入金額をあらかじめ決め、その範囲内で点数を選ぶ
  2. 自信のある組み合わせに多め、その他に少なめに配分する
  3. 的中時の見込配当から投資効率を考えて配分を調整する

これらに気をつけることで、一度の勝負で大きく資金を減らしてしまうリスクを減らせます。

欲張らず、冷静に計画的な買い方を心がけることで、競馬をより健全に楽しめます。

競馬の全通り買いで失敗しないための注意ポイント

ダートを蹴り上げながらコーナーを攻める競走馬たち

競馬の全通り買いは、理論上「必ず的中する」という安心感がありますが、実際には思わぬ落とし穴も多く存在します。

的中しても払い戻し額が購入金額を下回るケースも多いため、適切な対策や心構えが大切です。

無理なく楽しく馬券購入を続けていくためにも、いくつかのポイントを押さえておきましょう。

予算管理の徹底

全通り買いは組み合わせ数が非常に多くなりやすく、1点あたりの金額は少額でも、合計投資額が大きくなってしまう恐れがあります。

そのため、最初に自分の上限予算をはっきりと決めておくことが重要です。

例えば、3連単全通りを1レース100円ずつ購入した場合、組み合わせ数が最大で720通りにもなるため、7万円を超える投資となることもあります。

無理のない範囲で予算設定を行い、失っても問題のない金額以内で遊ぶことが大切です。

式別 最大組み合わせ数(18頭立ての場合) 100円賭けた場合の合計
馬連 153 15,300円
三連複 816 81,600円
三連単 4896 489,600円

購入前に必ず計算し、本当に必要な資金かを確認しましょう。

レースごとの事前調査

全通り買いは万能の戦略というわけではありません。

オッズが極端に安いレースや、人気馬が抜けて強いと予想されるレースでは、全通り買いを実施しても収支プラスになることが難しいです。

以下のポイントをレース選びの参考にしてください。

  • 人気馬の実力差が小さい混戦レースかどうか
  • オッズのばらつき・高配当馬券の期待値があるか
  • 自分が得意とするレース条件・距離かどうか
  • 過去の傾向やデータも参考にする

闇雲に全レースで実践するのではなく、レースごとの分析を心がけることで、リスクを減らしやすくなります。

投資と娯楽のバランス

競馬はあくまでも娯楽であることを忘れず、生活費まで使ったり、感情任せに賭け続けたりしないことがとても大切です。

全通り購入は理論上必ず当たりますが、そのぶん購入金額が増えてしまうため、冷静な判断が必要です。

遊びの範囲を超えないよう、必ず自分でルールを決めましょう。

例えば、1レースごとの予算を決める、負けが込んだ場合は相談できる家族や友人に話す、など自分なりのセーフティラインを設けておくと安心です。

投資感覚で競馬に臨む場合も、必ず長期的な視点でリスクと向き合うことが重要です。

競馬で全通り買いを考える人に伝えたいこと

先頭を走る競走馬と僅差で追う二着争いの様子

ここまで競馬の全通り買いについて見てきましたが、必ずしも全通り買いが有利になるとは限りません。

確かに、全通り買いをすれば必ず的中できるという安心感はありますが、その分コストも大きくなりがちです。

実際には配当と購入金額のバランスが非常に重要で、払い戻し以上の購入金額を使ってしまうケースも少なくありません。

資金や楽しみ方に合った買い方を選び、無理のない範囲で競馬を楽しむことが大切です。

冷静にリスクとリターンを考え、自分なりの戦略や予算を意識して、競馬を長く楽しんでいきましょう。

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